矯正治療の料金体系には大きく分けて2つあります。
1つはトータルフィーシステムといって、定額制の方法です。
料金を始めに決定して、定期的に分割で支払う方法です。
毎回の処置費は不要です。
もう1つはアジャストフィーシステムです。
矯正治療の基本料金とは別に、通院するごとに毎回処置費を支払う方法です。
さて、どちらが患者さんにとって良い方法なのでしょうか?
現状ではトータルフィーシステムのほうが患者さんにとって安心できるケースが多いです。
これは矯正専門医の間では常識ですが、子供の頃から通う矯正治療の場合は特にトータルフィーシステムが患者さんにとって有益です。
例えば理由の1つを述べましょう。
小児期の治療は準備矯正(一期治療)とも言います。準備矯正(一期治療)は小学校1〜4年生の間に1年〜1年6ヶ月ほど行います。
その後の矯正は本格矯正(二期治療)といい、中学生以降で1〜2年行います。
準備矯正と本格矯正の間には数年間の経過観察を挟みます。
治療している間は月に一回の通院ですが、経過観察期間は年に1〜2回の通院です。
ざっと計算して10年間の間に少ない方はトータル30回程の通院で、多い方は60回程の通院です。
毎回の処置費がかかる医院の場合、患者様によって支払う金額に2倍の開きがでることになります。
これではあまりに幅がありすぎて、患者さんの親御さんは通院している間ずっと治療費について安心できません。
患者さんとしては、いったいいくらかかるのかわからなくて不安だというのが本音だと思います。
これらのようにさまざまな理由から不透明な料金にしないために、トータルフィーシステムがあるのです。